何度かの脱皮

　人生の節目に死が近づいてくることがある、とりあえず生きているので運良く？運悪く？誰かに何かに守られたり助けられたりして死の世界に足を踏み入れることなく生きていて、不思議な体験をその都度している。それは地獄のような苦しみだったり、大事件なのに日常の出来事ぐらいの感覚だったり、そのたびに私はバージョンアップしたり、ダウンしたり、幸せを感じたり、苦しみを感じたり、疲れて休んだり、激しく動き出したり、と変化を続けてきた。

肉体的に精神的に思考や感覚で、絶望や希望、幸福や哀しみや無感覚、恐怖や感動あらゆる出来事がたまにやってくる。病気や交通事故や人に襲われたり、裏切られたり、助けられたり、賛美を受けたり、妬まれたり傷つけられたり、傷つけたり、心と体と思考と魂を揺さぶられ、防御や成長の為に脳で思考して思考中毒になった。得だとか損だとか正とか間違いとか、魂より脳を鍛えて、乗り越えようとした。そして魂の声を聞かずに身体や心を壊していってた。

それでももう一人の自分の声や目にしたもの耳にしたもの、自然や空や山や海、色んなものや人に気づかされて助けられて、服を創ったり、絵を描いたり、文章を書いたり習字したりして無の感情で自分を変化させられて？変化して？成長を続けた。とうとう自分ではっきり生き方を変えよう、大きく魂の成長をしよう、思考を程々にして自分の声、魂に耳を傾けヘドロのようになった思考の肉襦袢を脱ぎ捨てようと作業に入った。

とても軽くなった、病気や薬の副作用で歩けなくなった躰に、色んな事で疲れ切った心と躰に、はじめて頑張ること厳しくすることをやめて、自分を愛おしむことをはじめた。思いのほか私はボロボロだった、人を思いやりその人のためと自分を忘れて尽くしたつもりでいた、自分の夢に向かって全精力も使っていた。気づいたら色んなもの心や身体や人の縁や物も命さえも失いかけていたのだ、私は自分に愛を与えてなかった。自分を愛してなかったから、上手く人も愛せていなかった、やってあげている、何でわかってくれないんだ、何で私を認めてくれないんだって。自分を置き去りにして自分が傷だらけで遠い昔に翼も折れたまま、ちゃんと歩けなくて這うようにしてそれでも鞭打ち。顔は笑顔で引きつりながら、顔面神経痛を起こしてでも笑いながら、ポジティブにいて、自分のボロボロさに気がつかず、要所要所に助けてもらって助かって。

はっきりしたよ、今回の成長脱皮は自分を愛す、愛おしむこと。何だか頑張らなくても、鞭打たなくても、翼が戻っている、夢に向かってる、3度も手術したのに腸や肺切って体力も気力もエネルギーが満タンになっている。嬉しくて楽しくて、毎日空を見てるよ。翼が戻ったことがホントに嬉しい。自分に素直になって魂に従って、自分で決める、感じることで無意味に気を使ったり、気兼ねしたりして、意味のない遠慮や表面的なものはほっておこう。

今大事なのは誰のものでもない自分でいること生きること、魂の成長だ、そして何ものにも縛られない自由、私の脳からの自由だ。

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