ブランド・Sowelu.keiko kadotoを立ち上げるまで

実家が一時期縫製工場をやっており、小さい頃からお手伝いをしていたこともあって、私にとってミシンは身近なものでした。洋服に興味があったためデザイナーの専門学校へ行き、その後インテリアの会社に就職してスタイリストとし務めました。そこで経験を積み、一つの目標であったブランドを立ち上げるに至りました。

デザイナー・角戸圭子

角戸圭子は、アーティスト兼オーナーです。すべての作品を、一人で制作しています。洋服のデザインやアイデアは、日常的に湧いてきます。それをまとめる作業は別で、見たり聞いたり食べたり寝たり、日常の中から飛び出してきます。

また、表面的な事柄だけではなく内面的に飛び出すこともあります。それをまとめて形にするのが洋服づくりですが、時間を空けたり一気に創ったりと、何度も何度も創ります。洋服だけに限らずあらゆることを1つ1つ経験していき、形に変えるのです。

洋服・ファッションに対する考え方

ブランド・Sowelu.keiko kadotoは主にワンピースドレスを中心に創っており、1点1点パズルのように組み合わせた前後左右アシンメトリーなのが特徴です。機械化しやすい合理的なデザインで安く量産するやり方で創った洋服は、たくさんの中の1つにしか扱われません。それならば、オンリーワンでいいではないか。自然の中にも、同じものはありません。違っているのが普通なのです。

アシンメトリーは自然で当たり前、味が出ます。それにより、面白くて飽きない洋服になります。

ブランド・Sowelu.keiko kadotoでは、それぞれの人の美しさを出すことに挑戦しています。

ファッションアートは、着る人がいてはじめてできあがります。以前に、作品撮りでモデルに洋服がしっくりしないと感じたことがあります。また、よく「その洋服はあなたにしか似合わない」と言われたこともあります。しかし、私は洋服を創るときに自分をイメージしては創っていません。生地からイメージしてバランスを取っています。

体のカーブを出すためにニット素材を使いますが、ぴったりしているようでゆったりしている体のカーブが出るドレープなど、美しさを追求したい。自由な美しさ、個人の喜び、一人ひとりの美しさを表現するのは難しいことですが、追求していきたいと思います。